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2014年2月25日 (火)

南相馬を訪れて

昨日再び福島を訪れた記事を書きましたが、相馬に向かう途中でどうしてもせっかくなので訪れたいと思う場所がありました。もうなかなかこんな機会もないので、時間を作ってでも行こうとちょっと寄り道をしました。

その行きたかった場所は南相馬。

建設中の常磐自動車道が相馬と南相馬の1区間のみ開通していますので、南相馬まではすぐです。20140224121149_photo南相馬の市内を車で行き、市内で昼食をとって太平洋に向かいました。

海沿いの被災地。あの巨大な津波の映像は記憶に新しい。

しかし、映像や写真だけではなく直接見てみたい。今回相馬での仕事を受けてからずっと思っていたのですが、ようやくその機会に恵まれました。20140224125823_photo海岸沿いの道に向かうとまず目に飛び込んでくるのは果てしなく広がる一面の原野。なんにもありません。しかしもともとなかったのではなくあったものがなくなった場所。

わかっていたことなのですが言葉を失います。

震災のがれきはすでにほぼ撤去されていて、写真だけをパッと見たところその跡をうかがわせるものはありませんが、そこを通ると、かつて家があったであろう基礎や、側溝、道路や構造物の跡があります。この写真の場所にもかつて集落があって、多くの家々が立ち並んでいました。

慰霊碑がありましたので手を合わせてきました。

ついこの前まで原発の事故のため立ち入りも制限されていました。行く道すがらいろんなところで除染作業が行われていました。20140224125806_photoこの日は波も穏やかな太平洋。堤防の上から海を眺めます。ずっと続いている堤防は津波によって破壊されて所々寸断されています。その威力をうかがい知ることができます。

この先海沿い30km足らずの所に福島第一原発があります。

海沿いの街に住む私ですが、実際に太平洋を見る機会はめったにありません。海は海なんですが。太陽の向きが違うのでやはり違和感を感じます。20140224131416_photo

 

またしばらく海沿いの道をいくと、ぽつんと一本の松が。

近寄って見ることにします。20140224131837_photo「奇跡の一本松」というと陸前高田高田が有名ですが、ここにも「奇跡の一本松」の看板が。

かつては何本も生えていたようです。震災前は海水浴場として旅館や家もあったようなのですが、なんにもない原野になっています。

家のあった跡だけが残されています。20140224131613_photoその基礎には花が供えられていたり、といった風景もあちこちで見受けられます。20140224131555_photo破壊された堤防。20140224131506_photo水門。

20140224132841_photo

広大な原野。

2542_sr

撮った位置は逆ですが、写真奥の木が生えているあたりがバス停のあたり(らしい)。かつての風景はどこにでもあるようなのどかな田園風景。かつての南相馬の写真を紹介しているサイトより拝借いたしました。

海沿いはずっと写真のようななんにもない原野が続きます。本当に胸が痛みます。私は今回初めて南相馬を訪れたのでかつての風景というものを知りません。

それでも、この風景の中をいくと、胸をギュッと締め付けられるような何とも言えない思いを受けます。

それが、かつての風景を知っている、またはここが故郷である人がこの風景を見る気持ちというのはいかばかりのものであるのか、当事者でないと想像すら及ばない事でしょう。

もうすぐであの震災から3年が経とうとしています。
再びまたかつての風景が蘇ることになるのかどうなのか、それは私にはわかりませんが、今回見た事はずっと胸に留めていきたいと思います。

 

 

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コメント

右田浜は震災後2度程訪ねています。
震災の跡が片付けられ、何もない原野になって行くにしたがい、震災が忘れられてしまうのではと不安になってしまいます。

投稿: しゅうちゃん | 2014年2月26日 (水) 22時45分

しゅうちゃんさん
震災から約三年。原発の話はされていますが、こうした津波の被災地の現在の様子はなかなか伝わっては来ません。正直風化は進んでいるように思えます。今回見た風景は生涯忘れないであろう衝撃がありました。百聞は一見しかずというのはこのことのように思えます。

投稿: おっぺら | 2014年2月26日 (水) 23時22分

私は震災が起こった直後に会社の関連施設に物資を持って出掛けて行ったのが記憶に残っています。ただ既に直後が震災から何日後だったのか忘れています。お恥ずかしくて申し訳ない話です。

投稿: SILVIAおじさん | 2014年2月26日 (水) 23時41分

SILVIAおじさん
私はかつて東北に住んでいたこともあり、知り合いも多く東北に住んでいます。もちろん被災地にも何人か住んでいます。震災直後はいろんなサイトの安否情報を見て知り合いの名がないかと無事の確認をしていたことが思い出されます。幸いにも知り合いに犠牲者はいませんでしたが、この三年の月日が長かったのか短かったのか、当事者でない私は想像もつかない事です。

投稿: おっぺら | 2014年2月27日 (木) 00時09分

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